

「カーフィルムを貼りたいけど、カー用品店では予算が足りない。」
「できるだけ費用をおさえて自分で貼りたい。」
そんなお悩みはありませんか?
カーフィルムは初心者でもコツさえつかめば自分で貼ることができます。
DIY施工は業者に依頼する価格の10分の1以下(3,000円程度)なので大きな節約につながります。
とはいえ「気泡だらけ」「光漏れ」「シワになった」など、よくある失敗があると見た目も悪く、せっかくのフィルム代が無駄になってしまいます。
そこで今回は旧車歴29年でDIY施工3回、約10年おきに実際に作業してきた筆者が、初心者のやりがちな失敗例と貼り方のコツをわかりやすく解説します。
この記事を最後まで読むと「失敗を避けながらコスパよくきれいに貼れる」といった具体的な手順が理解でき、自分でやり遂げた達成感も味わえます。
カーフィルム施工が初めての方も、過去に失敗してリベンジしたい方もぜひ参考にしてください。


【たかまるはFP✕旧車歴29年】
旧車歴29年|VWゴルフ2オーナー|サビ・キズ・故障はできるだけDIYでやっつけるなど、維持費削減も忘れません|FP3級・簿記3級取得|特技:家計管理|コスパよく車を維持するための視点で記事を発信中
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カーフィルム貼りでよくある5つの失敗例


カーフィルム貼りでよくある失敗例は次の5つです。
- 位置ズレ
- 細かな気泡
- 窓枠から光が漏れる
- 熱線周辺から光が漏れる
- フィルムにシワができた
失敗例1:位置ズレ → 位置決めをしないで貼り始めた


失敗例の1つめは「フィルムの位置ずれ」です。
フィルムを貼ったら周囲の隙間を見ながら位置決めをします。
洗剤の少ない所があると動きにくくなり、そこで諦めて水抜き作業をしてしまうことがあります。
もしフィルムが動きにくいなと感じたら、一度フィルムをめくってスプレーをひと吹きしてあげるとかなり動きやすくなります。
失敗例2:細かな気泡 → ガラスを適当に掃除した


失敗例の2つめは「細かな気泡」が現れることです。
原因はガラスの清掃がうまくいかず、微小のホコリがガラス面に残ってしまったことにあります。
作業直後はうまく気泡が抜けてたとしても、翌日見てみると表面に小さな点々を見つけることがあります。
最低でも2回はゴムベラでガラス面をきれいにし、微細なホコリもつかないようにする必要があります。
失敗例3:窓枠から光が漏れる → 窓枠ゴムにフィルムを押し込まなかった


失敗例の3つめは、はめ殺しの三角窓によくある「窓枠との境目から光が漏れる」です。
窓枠ゴムには必ず隙間があります。
原因はスクレーパーで窓枠ゴムとの隙間を空けながらフィルムを入れなかったことにあります。
枠まわりは仕上がりを大きく左右するので、少しずつ丁寧に押し込みましょう。
失敗例4:熱線周辺から光が漏れる → 重ね貼りの後カットラインがズレた


失敗例の4つめは、「熱線の周辺から光が漏れている」です。
リアガラスには熱線がついているタイプがあります。
カットフィルムは通常上下で分かれていて、熱線のところでつなぎ合わせるようになっています。




原因は重ね張りのあとにカットするラインがズレてしまった、または下部を貼った後にすぐ熱線でカットしてしまい、続いて上部を貼ってしまったことにあります。
その微妙な隙間から光が漏れてしまったわけです。



今回の失敗は熱線上でカットラインがズレてしまったことです。
失敗例5:フィルムにシワができた → 水抜き方向間違い/貼るときに引っ張りすぎた


失敗例の5つめは「フィルムにシワができてしまった」ことです。
一番やりがちなのは、フィルムを剥がす時にフィルムが折れてしまうことです。
次に多いのが水抜きの作業中。
フィルムの端で並行にゴムベラ動かすとシワができやすくなります。


上の画像はシワがよってしまいまったところ。
端っこなのでもう一度めくってから、スプレーします。この程度のシワなら水抜きは可能です。
水抜きは必ず「中心から外へ」が基本です。
カーフィルムをきれいに貼るコツ4選


初心者がカーフィルムを貼るコツは4つあります。
- カットフィルムを選ぶ
- 屋外作業なら風のない日を選ぶ
- 曇りの日か早朝、夕方がおすすめ
- ガラス面を入念に拭く
1. 初心者はカットフィルムを選ぶ


きれいに貼るコツの1つめは「カットフィルムを選ぶ」です。
理由はカット済みを購入すると貼るだけに集中できるからです。
ロール状で購入してしまうと、ガラス面に合わせて切り取る作業が必要です。
初心者でない方でもフィルムにこだわりがなければ「カットフィルム」の選択が無難です。
2. 屋外作業なら無風を選ぶ


きれいに貼るコツの2つめは「無風を選ぶ」です。
風が少しでも吹いていると3つの影響があります。
- フィルムを剥がしたときに折れやすくなる
- フィルムの糊面にホコリがつく
- ガラス面にもホコリがつきやすくなる
初心者はとくにフィルム剥がしで折れないように気をつけることです。
折れた部分は気泡が抜けにくくガラスの外から気泡の線がはっきりと見えてしまいます。
また、ついてしまった小さなホコリは見つけにくく、微風であっても微細なホコリがついてしまいます。
どうしても風がある日に作業する場合は、車庫やテントの中など、できるだけ風を遮れる環境を整えると失敗を減らせます。
3. 作業は曇りの日か早朝、夕方がおすすめ


きれいに貼るコツの3つめは「作業は曇りの日か早朝、夕方がおすすめ」です。
理由は直射日光が強すぎると、車内が暑すぎて作業に集中できない、中性洗剤が早く乾きすぎて作業しにくいことがあげられます。
夕方を選ぶとあっという間に日が暮れて暗くなってしまうので、冬以外の早朝がおすすめ。
4. ガラス面と周囲を入念に拭く


きれいに貼るコツの4つめは「ガラス面と周囲を入念に拭き掃除する」です。
フィルムを剥がしたあとに静電気で微細なホコリがつきます。
また、ゴムベラを拭き取るためにペーパータオルを使用しますが、ペーパーを交換しないとゴムベラにホコリがついたままになり、ガラス面に移してしまうおそれがあります。
とくにリアガラスは熱線の隙間に汚れがたまりやすいので、丁寧に確認しながら拭くと安心です。
カーフィルムの貼り方:準備編


それでは実際にたかまるの車1989年式のVWゴルフ2を使ってカーフィルムも貼っていきます。
カーフィルムの準備編は大きく分けて2つです。
- 道具を揃える
- フィルムを選ぶ
準備編①:道具をそろえる


1つめは「道具をそろえる」です。
道具は前処理用と貼り付け用で分けておきました。
ゴムベラやスプレー、ペーパータオルはどちらでも使用します。
前処理用の道具
名称 | 用途 |
---|---|
ゴムベラ | ガラスの掃除 |
スプレー | 汚れ落としき |
中性洗剤 | ガラスの清掃 |
マスキングテープ | カーフィルムの固定 |
ウエス | 汚れの拭き取り |
ペーパータオル | 特にガラス面の縁 |
糊剥がし | 前のフィルムの糊剥がし |
貼り付け用の道具
名称 | 用途 |
---|---|
ゴムベラ | 水抜き |
スプレー | 糊面や表面の潤滑 |
中性洗剤 | 糊面を滑らせる |
ウエス | スプレー液の拭き取り |
ペーパータオル | 水抜きの吸収 |
カッター 線引き | 重ね張りの切り分け |
準備編②:カーフィルムを選ぶ


初心者がカーフィルムを選ぶときに大切にしたいポイントは次の3点です。
- カットフィルムを購入する
- 透過率を選ぶ
- 車検対応かを確認
カット済みを選ぶ


ポイントの1つめは「カット済みを選ぶ」です。
理由はフィルム貼りに集中できるからです。
剥がして貼るだけなので、採寸して切り取る手間が省けます。
何より初心者がつまずくポイントを1つ減らせるのでカット済みは必須です。
透過率を選ぶ


ポイントの2つめは「透過率を選ぶ」です。
透過率とはどれくらいフィルムの向こうが見えるかという目安になります。
透過率は5%、15%、30%にわかれており、数字が低いほどフィルムの向こうが見えにくい、つまり暗いということになります。
透過率5%は日中でも後部座席は暗くなるのでエアコンの効きもよくなります。ただし、後方視認が難しいことがデメリットです。
夜間でも後続車両のライトが眩しいのでたかまるは透過率5%を選んでいます。







今回は5%を選択。夜間は後方確認しにくいですが、バックモニターがある場合は問題ありません。
車検対応かを確認する
ポイントの3つめは「フィルムが車検対応かを確認する」です。
本記事ではリアハッチと後部座席の施工を前提に解説しています。
運転席や助手席側を想定するのであれば、透過率70%以上の法規制があるので注意が必要です。
準備編③:室内の掃除をする


室内の清掃は主に水拭きをします。
掃除機を使用するとホコリが舞い上がるので、あまりおすすめしません。
天井から窓枠の周囲、ドアの内張り、座面、前席のヘッドレストなど、万が一フィルムがふれてもホコリがつかないように最善の努力をします。
準備編④:ガラス面のゴミを徹底的に除去する


取り付けガラス面をきれいにします。
スプレーを吹き付け、ガラスの表面を窓枠の端に向かってゴムベラでかき出します。
特に窓枠にたまったホコリがフィルムにつくと剥がれやすくなるのでペーパータオルで拭き取ります。
窓枠との隙間はせまいので、スクレーパーにペーパータオルを巻いて拭き取るときれいになります。
カーフィルムの貼り方:実践編


ガラス面がきれいになったら、いよいよカーフィルムの貼り付けです。
1.ガラス窓をきれいに拭く


取り付け前にガラス窓をゴムベラでもう一度きれいにしましょう。
スプレーがシートに垂れてくるのでビニール製のテーブルクロスを敷くと便利です。
2. カーフィルムをマスキングテープで固定


フィルムを車体に固定します。
マスキングテープで上下の部分を抑えておくと剥がれやすくなります。
3. ガラス面にスプレーを吹きかけておく


フィルムを剥がす前にガラス面にたっぷりとスプレーしておきます。
4. スプレーを吹きかけながらフィルムを剥がす


スプレーを吹きかけながらフィルムをゆっくり剥がしていきます。
こつは指にもスプレーしておくと糊面がベタつかずスムーズです。
画像はリアハッチ用です。リアハッチを開けた状態にして貼り付けたいので、リアドアに固定しています。
5. 素早くカーフィルムを貼る


ガラス面にフィルムを貼っていきます。
こつはフィルムの端から滑らせるようにくっつけいきます。
糊面が窓枠に触れないように注意しましょう。
6. 四方隙間がないようにフィルムを動かす


フィルム全体がガラス面についたらフィルムを動かして位置を決めます。
できるだけ四方の余白が均等になるようにします。
カット済みフィルムであっても、枠に収まらない箇所があります。
その時はスクレパーを窓枠の間に入れ、少しずつフィルムを窓枠の隙間に入れていきます。
7. ゴムベラを使い、中心から外側に向かって水抜きする


フィルムの上からもう一度スプレーすることでゴムベラを動きやすくします。
中心から外側に向かって水抜きをします。
必ず中心から始め、上下左右斜め方向に3cmずつ広げていく感じで、外側に向かって水を抜いていきます。
8. 余分な所をカッターでカットする


万が一、余分な部分が出たら、スクレーパーを線引き代わりにしたり、線引きを実際に当てながらカッターで切り取ります。



カッターの刃を新しくすることも忘れずに。
9. ドライヤーで温めながら密着させる


気泡が消えないときはドライヤーで温めながら水抜きをするとフィルムが柔らかくなって水抜きしやすくなります。
貼り終えた後のチェックポイント


完全に水抜きが完了する前にカーフィルムを貼り終えたら、次の3つをチェックしてみましょう。
- 気泡が残っていないか
- 光漏れはないか
- 貼り終えたら翌日まで窓を開けない
気泡が残っていないか


車の外から見て気泡が残っていないかチェックします。
熱線付近は空気が抜けにくいので真横にヘラを動かして左右に空気を抜くのがコツです。
そして、下の画像のように細かい気泡が残っていることがあります。
ほとんどの場合、小さなゴミが付着して気泡をつくっていることが多いです。





風がなかったんですが、知らぬ間にゴミが入っていました。水抜きをやりきった後の発見だったので残念です。
ホコリやゴミ以外の気泡であれば、マチ針や縫い針を使って微細な穴をフィルムに開けて気泡を抜く方法もあります。
光漏れや位置ズレがないか


画像は熱線付近のカットが微妙にずれてしまい、光漏れを起こした状態。



外からは目立たないのですが、フィルムが暗いだけに目立ってしまいました。
フィルムが定着したあとは、位置ズレによる光漏れがあっても直せません。
フィルムを剥がして新しいものを貼ることをおすすめします。
翌日まで窓を開けない


完全にフィルムが定着するまで24時間以上窓を開けないようにします。
フィルムによっては2、3日の場合もあります。
初心者が失敗しないための注意点まとめ


初心者が失敗しないためのポイントは4つあります。
- 高機能、高価なフィルムより専用カット済みを選ぶ
- 天気と時間帯を選ぶ
- 作業は焦らず2人でやると安心
- 失敗が心配なら2枚購入しておくとよい
特にリアハッチが上下分割ではなく、1枚のように大きなフィルムの場合は2人作業がおすすめ。
フィルムを剥がしてガラスに貼り付ける時だけでも手を借りるとベストです。
1人でやるとフィルムの折れや貼り付けの難易度が上がるので注意しましょう。
もし、作業に不安だったら低価格のフィルムを2セット買っておくと便利ですよ。



慣れないうちは2セット購入して、失敗覚悟で作業してしまえばもっと楽に作業できますよ。
この記事がカーフィルム施工の成功につながればうれしいです。
最後まで見ていただきありがとうざいました。
今日もすばらしい旧車らいふを!
作業で使った道具は下記にまとめてあります。よかったら参考にしてください。
\ 国産、輸入車問わず低価格で試しやすい /


\ 糊剥がしでいっきに落とす /


\ 施工キットはマストアイテムです /
\ 隙間にフィルムを入れるときに便利 /


\濡れても破れにくいのでいつも使ってます/

